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企業のクチコミ対策でやるべきことは?採用活動のポイントを解説

採用活動において、企業のクチコミの重要性が増しています。ネット社会となり、クチコミの影響力が拡大しているからです。企業側もクチコミサイトを積極的に活用することが求められています。企業がやるべきクチコミ対策のポイントと注意点を解説しましょう。

求職者がクチコミを利用する心境を知ろう

企業でクチコミ対策を行う場合には、まずは求職者の心境を知ることが必要になるでしょう。求職者がクチコミサイトを活用している現状についての知識を深めることが、クチコミ対策の第一歩になるからです。特に知っておくべきポイントは3つあります。

  • クチコミを利用している求職者の割合
  • 求職者がクチコミを見るタイミング
  • 求職者が重視するクチコミの情報

それぞれの項目について詳しく解説しましょう。

クチコミを利用している求職者の割合

Web集客支援サービスを展開しているエフェクチュアルとグローバルウェイが2021年1月~2月に行った「インターネット上の企業情報に関する信頼性について」の合同アンケートで、求職者の76.7%がクチコミサイトを利用しているとの結果が出ています。

つまり8割近くの求職者がクチコミサイトを参考にしているのです。転職者に限定したアンケートではこの傾向がさらに顕著になります。2019年3月掲載の「エン転職」会員に対するインターネットの調査ではクチコミサイトを見ている人の割合は89.1%です。

クチコミサイトは求職者にとって有力な情報源と言えるでしょう。

求職者がクチコミを見るタイミング

求職者がクチコミを見るタイミングは大きく分けると、2つあります。圧倒的に多いのは応募前です。前出のエン転職のアンケートによると、応募する前が89.0%、書類選考を通過して面接を行う前が8.8%となっています。

約9割の求職者が応募する前にクチコミサイトを見ているということは、応募する企業の決定がクチコミサイトの内容によって左右されていることを意味するでしょう。

求職者が重視するクチコミの情報

前出の「インターネット上の企業情報に関する信頼性について」の調査結果によると、求職者が重視するクチコミの情報の第1位は「労働環境」で35.8%となっています。以下、第2位は「ハラスメント関連」で18.8%、第3位は「人間関係」で17.0%です。

これらの結果から見えてくるのは、賃金や労働時間など、企業のホームページを見るとわかることではなくて、数字に表れない情報を求職者が求めているということでしょう。

企業クチコミサイトとは

企業クチコミサイトとは、特定の企業に勤めたことのあるユーザーの匿名による企業に関する書き込みを閲覧できるサイトです。求職者が就職候補として考えている企業の実態や社風などを知るために利用しており、利用する割合は年々増加する傾向があります。

ここでは、クチコミサイトの仕組みと代表的なクチコミサイトをご紹介しましょう。

クチコミサイトの仕組み

企業クチコミサイトは、その企業の元社員の匿名による書き込みが掲載されているサイトです。クチコミサイトごとに、労働時間、職場環境、休日数の満足度、給与の満足度などの項目が設定されており、それぞれの項目に関するクチコミが掲載されています。

求職者にとっては、その企業に務めたことのある人間でなければわからない生の情報や企業サイト、求人票には掲載されていない情報を得られるメリットがあると言えるでしょう。匿名であること、企業を退職したユーザーが書き込みをしていることから、企業の悪い評価が掲載される傾向があります。

企業側が掲載してほしくない情報が拡散される可能性もあるため、人事担当者は定期的にクチコミサイトをチェックする必要があるでしょう。

代表的なクチコミサイト

代表的な企業口コミサイトを3つ紹介しましょう。

OpenWork

2007年にサービス提供を開始した老舗のクチコミサイトで、クチコミの数が多く、品質も高いと評価されています。クチコミによってミスマッチ率や離職率を減らすことを目標に掲げているため、採用する企業側のメリットも考慮されているようです。また、外資系のクチコミが多い特徴もあります。

転職会議

リブセンスが運営する転職者向けの情報サイトで、中小規模の企業も数多く掲載されています。クチコミの対象となっている企業は約19万社(2021年10月現在)です。ユーザーが投稿したクチコミはシステムによるチェックと専任チームによる目視チェックの2段階でチェックされているため、信頼性の高いクチコミが掲載されています。

en Lighthouse

以前は「カイシャの評判」という名前で運営されていて、2020年6月にリニューアルされたクチコミサイトです。1,330万件以上の社員・元社員によるクチコミが掲載されています。エン・ジャパンが運営しており、前向きなクチコミが多いのが特徴です。企業の良い点をグラフ化するなど、ユーザビリティーに優れたサイトになっています。

企業がすべきクチコミサイト3つの対策

多くの求職者が活用しているクチコミサイトに対して、企業側が行うべき対策がいくつか考えられます。クチコミサイトを積極的に活用するという視点でのアプローチも必要でしょう。対策やアプローチとして考えられる主なものは以下の4つです。

  1. クチコミサイトで自社のクチコミを確認する
  2. 情報が誤っている時は削除依頼する
  3. 返信機能を活用する
  4. 企業コメントを活用する

それぞれ詳しく解説しましょう。

1.クチコミサイトで自社のクチコミを確認する

企業の人事・採用担当者がまずすべきなのは、クチコミサイトで自社のクチコミを確認することです。求職者が自社のクチコミを見て、就職先の候補からはずすという事態を減らすためには、まずクチコミの内容を確認することが不可欠となります。

就職対策以外でも、社員や元社員の生の声を確認できることは、企業側にとっても大きなメリットです。対面のミーティングではわからなかった本音を知ることも期待できます。自社がどのように見られているかを判断することもできるでしょう。

2.情報が誤っている時は削除依頼する

人事・採用担当者が次に確認すべきなのは、自社のクチコミが事実に基づいているものかどうかということです。自社の情報に明らかな誤りや悪質な誹謗中傷を発見した場合はクチコミサイト運営企業に削除依頼をします。

クチコミサイトでは通常、削除依頼のメールのフォーマットが用意されているケースがありますので、フォーマットに沿って削除依頼をするといいでしょう。ただし、削除依頼が正当な根拠に基づいたものであることが不可欠となります。

3.返信機能を活用する

ユーザーの投稿に対して、返信する機能やコメント機能がついているクチコミサイトもあるので、返信機能を積極的に活用すると良いでしょう。企業アカウントを作ることによって、返信機能を利用できるようになります。

ユーザーの投稿が一方的である、誤解がある、指摘した問題点はすでに改善されているなどの場合には、積極的な返信機能でアピールしましょう。

企業に対するクチコミ全般への対策

企業の人事・採用担当者は、クチコミサイト以外のクチコミへの対策についても考える必要があります。企業に対するクチコミは、企業のクチコミサイトだけではないからです。Twitterを始めとする、SNSでのクチコミの影響力はかなり大きいものがあります。

誤った情報や誹謗中書が拡散されないようにチェックすることも必要でしょう。ここでは、クチコミ全般に対する対策を紹介します。

クチコミ分析ツールを活用する

Twitter、Instagram、ブログなどで書かれているクチコミを、削除するなどの措置をとることは難しいでしょう。しかし、クチコミ分析ツールを活用することで、自社のクチコミの内容を収集することができます。

クチコミをデータ化して、項目別や時系列別に細分化して分析することも可能です。分析ツールを活用することで、自社の採用活動の改善につなげることが期待できます。

積極的に企業情報や採用情報を発信する

マイナスの口コミに対抗する手段として、積極的に企業情報や採用情報を発信するのも良いでしょう。企業のホームページで、社員の座談会やインタビューを掲載するなどの方法も有効です。

マイナスの口コミを分析し、そのマイナスを打ち消す情報を発信することもできます。労働環境や福利厚生の充実など、企業の魅力を積極的にアピールすることも有効です。TwitterなどSNSの活用も視野に入れて、幅広く発信することが求められます。

クチコミの評価を上げる方法はあるか?

企業に対するクチコミの評価を上げるのは簡単ではありません。しかし、時間をかけて対策を施すことによって、企業に対するクチコミの評価を改善していくことはできるでしょう。ポイントとなるのは以下の2点です。

  • 社員や退職者とコミュニケーションを取る
  • クチコミを受け止めて改善すべき点は改善する

それぞれ詳しく解説しましょう。

社員や退職者とコミュニケーションを取る

クチコミサイトへの書き込みをするのは、基本的には社員か退職者です。クチコミの内容を改善するためには、社員や退職者が抱いている不満を知る必要があります。退職者に対しては、辞める理由や要望の聞き取りは欠かせません。

また、人事担当者は日頃から社員とコミュニケーションを取るように心がけることも求められるでしょう。定期的にミーティングを行うことも必要になります。社員や退職者の不満を解消することが、ゆくゆくクチコミの改善につながると期待できるからです。

クチコミを受け止めて改善すべき点は改善する

人事・採用担当者だけでなく、企業の上層部も含めて、クチコミの内容を受け止めることも必要です。クチコミは匿名という形をとっているため、単なる不満や悪口になる場合もありますが、正直な声である場合も少なくありません。

その正直な声は、企業の採用活動の改善につながる貴重な意見となる可能性もあります。クチコミは企業に対する重要なデータという認識を持つことも必要でしょう。

採用活動で積極的に企業のクチコミを利用しよう

求職者がクチコミを参考にする比率は年々高くなる傾向があります。企業の人事・採用担当者は、まず自社に対してどのようなクチコミがなされているかを把握する必要があるでしょう。

企業クチコミサイトで自社の評判をチェックするとともに、積極的に返信・コメントするやり方もあります。ホームページやSNSを通じて、接触的に発信することが企業イメージの向上につながることも期待できるでしょう。クチコミを利用して、より良い採用活動につなげてください。