採用活動では、求人作成やスカウト、応募者対応、面接日程の調整など、さまざまな業務が発生します。採用手法が多様化するなか、「採用担当者の手が回らない」「求人を出しても応募が集まらない」と悩む企業も少なくありません。
こうした採用業務の負担を軽減する方法の一つが、採用代行(RPO)です。採用代行を活用すれば、採用業務の一部または大部分を外部へ任せ、自社の採用担当者は面接や採用判断など、重要度の高い業務に集中しやすくなります。採用代行は一部業務から包括的な支援まで対応するサービスがあり、目的に応じて選ぶことが重要です。
本記事では、採用代行の仕組みや依頼できる業務、料金相場、メリット・デメリットを解説します。さらに、おすすめの採用代行・採用支援サービス10社を比較し、自社に合ったサービスの選び方を紹介します。
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採用代行(RPO)とは
採用代行とは、企業が行う採用業務の一部または大部分を外部の専門会社へ委託するサービスです。「Recruitment Process Outsourcing」の頭文字を取り、RPOとも呼ばれています。
採用活動には、採用計画の策定、求人媒体の選定、求人原稿の作成、スカウト、応募者対応、面接日程調整、内定者フォローなど多くの業務があります。
これらをすべて自社で対応するには、人員だけでなく採用ノウハウも必要です。採用代行を活用することで、自社だけでは対応しきれない業務を外部リソースで補えるようになります。
採用代行に依頼できる代表的な業務

採用代行に依頼できる業務は、求職者を集める「母集団形成」から、応募者の選考、内定後のフォローまで多岐にわたります。
母集団形成では、採用ターゲットの整理や求人媒体の選定、求人原稿の作成・改善、スカウトメールの送信などが代表的です。求人を掲載して終わりではなく、応募状況を確認しながら原稿や募集条件の見せ方を改善するサービスもあります。
応募が発生した後は、応募者への連絡や書類選考の補助、面接日程の調整などを任せられます。さらに、サービスによっては説明会や面接の代行、合否連絡、内定者への連絡や入社までのフォローにも対応しています。
つまり、採用代行は「採用活動をすべて外部に任せるサービス」とは限りません。たとえば応募者対応だけを委託したり、母集団形成から面接調整までをまとめて任せたりと、自社の状況に応じて利用範囲を決められます。
人材紹介・採用コンサルとの違い
採用代行と混同されやすいサービスとして、人材紹介や採用コンサルティングがあります。
| サービス | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| 採用代行(RPO) | 採用業務の実行・運用 | 採用業務の一部または大部分を外部化 |
| 人材紹介 | 候補者の紹介 | 条件に合う人材を紹介してもらう |
| 採用コンサル | 採用課題の解決 | 採用戦略や選考プロセスなどを改善 |
「候補者を紹介してほしい」のか、「採用業務そのものを任せたい」のかによって、適したサービスは変わります。
採用代行を利用するメリット・デメリット
採用代行には、採用担当者の負担を軽減できるメリットがある一方、外注費用や情報共有などの注意点もあります。
導入前に両方を把握しておきましょう。
採用代行のメリット
代表的なメリットは以下のとおりです。
採用担当者の負担を軽減できる
応募者対応やスカウト、面接日程調整などを外部へ任せることで、採用担当者は面接や採用判断、社内調整などに時間を使いやすくなります。
外部の採用ノウハウを活用できる
採用代行会社には、求人媒体の運用やスカウト、選考などのノウハウがあります。自社に採用経験が不足している場合でも、外部の知見を取り入れながら採用活動を進められます。
採用活動を止めずに進めやすい
採用担当者が他業務を兼任していると、応募者への返信や求人改善が後回しになる場合があります。外部リソースを活用することで、採用活動を継続しやすくなります。
採用代行のデメリット・注意点
一方で、採用代行には次のような注意点があります。
外注費用が発生する
依頼範囲が広くなるほど費用も高くなる傾向があります。そのため、「何を外部へ任せるのか」を明確にしておく必要があります。
自社にノウハウが残りにくい場合がある
採用業務を外部へ任せきりにすると、求人改善やスカウトなどのノウハウが社内に蓄積されない可能性があります。
情報共有が必要になる
採用ターゲットや募集条件について認識がずれていると、期待する採用活動になりません。採用代行会社と定期的に情報共有できる体制が必要です。
採用代行は「丸投げするサービス」と考えるより、自社の採用チームを外部リソースで補う方法と考えた方が活用しやすいでしょう。
採用代行の料金体系と費用相場
採用代行の料金は、任せる業務や採用人数、契約期間などによって大きく異なります。
代表的な料金体系は以下の3種類です。dodaの法人向け解説でも、月額固定型・成果報酬型・従量課金制の3種類に整理されています。
| 料金体系 | 費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 月額固定型 | 月10万〜80万円程度 | 毎月一定額で継続支援 |
| 従量課金型 | 作業量によって変動 | 必要な業務だけ依頼しやすい |
| 成果報酬型 | 採用成果に応じて発生 | 初期費用を抑えやすい |
※料金はあくまで目安です。業務範囲・採用難易度・契約条件などで異なります。直近の複数資料でも、月額固定型はおおむね10万円台から、支援範囲が広い場合は数十万円以上となっています。
月額固定型
月額固定型は、あらかじめ決められた業務範囲に対して毎月一定の料金を支払う方法です。
継続的に複数職種を採用する企業や、採用担当者の業務を継続して補いたい企業に向いています。
一方、求人広告費や初期費用などが月額料金に含まれていない場合もあるため、契約前に確認しましょう。
従量課金型
従量課金型は、スカウト送信数や面接調整数など、実施した業務量に応じて料金が発生する方式です。
「スカウトだけ任せたい」「繁忙期だけ日程調整を依頼したい」といった部分委託と相性があります。
成果報酬型
成果報酬型は、採用決定や入社など、あらかじめ設定された成果が発生した際に料金を支払う方式です。
採用できなかった場合の費用を抑えやすい反面、複数名を採用すると総額が大きくなる場合があります。
「何を成果とするのか」もサービスによって異なるため、契約条件を確認することが重要です。
費用を比較するときのポイント
月額料金だけで比較するのは避けましょう。
例えば月額10万円でも、求人媒体費が別途必要であれば総額は増えます。実際、ONEでは採用代行料金7万円~のプランがありますが、求人広告掲載料金は別途必要です。
比較するときは、
- 初期費用
- 月額料金
- 求人媒体費
- 対応できる業務
- 対応件数・稼働時間
- 最低契約期間
まで確認してください。
採用代行サービスの選び方
採用代行は「有名だから」「安いから」という理由だけで選ぶべきではありません。
重要なのは、自社の採用課題とサービスの強みが一致しているかです。
自社の採用課題に合っているか
最初に、
- 応募が集まらないのか
- スカウトを送る時間がないのか
- 応募者対応が追いつかないのか
- 採用全体を設計できる人材がいないのか
を整理しましょう。
課題によって必要なサービスは異なります。
任せたい業務に対応しているか
採用代行会社によって対応範囲は異なります。
採用戦略から任せたい場合と、求人掲載や日程調整だけを任せたい場合では、選ぶべき会社は同じではありません。
アスピックも採用代行サービスを「包括的に任せたい」「一部業務を任せたい」「ダイレクトリクルーティング」「エンジニア採用」など目的別に分類しています。
得意な業界・職種や採用手法を確認する
エンジニア、新卒、アルバイトなど、採用対象によって有効な手法は異なります。
自社と近い業界・職種・企業規模の支援実績があるか確認しましょう。
料金とサポート範囲を比較する
安いサービスが必ずしも費用対効果に優れているとは限りません。
同じ月額制でも、
- 採用戦略まで含む
- スカウトまで含む
- 応募者対応まで含む
- 稼働時間に上限がある
など条件は異なります。
料金と支援範囲をセットで比較してください。
採用代行(RPO)のおすすめ10社を比較
採用代行・採用支援サービスは、採用戦略から選考まで幅広く任せられるサービスもあれば、求人掲載や母集団形成など一部業務の負担軽減に強いサービスもあります。
まずは、10社の特徴を比較してみましょう。
採用代行・採用支援サービス10社比較表

株式会社FREE JOB

FREE JOBは、求人掲載や採用活動の運用を支援するサービスです。
採用担当者が他業務を兼任している企業では、求人作成や複数媒体の管理、求職者対応まで十分な時間を割けない場合があります。FREE JOBを活用することで、こうした採用担当者の負担になりやすい業務を外部の支援で補えることがメリットです。
特に、
- 採用担当者が他業務を兼任している
- 複数の求人媒体を管理する時間がない
- 求人掲載・運用まで手が回らない
- 採用専任者を置くことが難しい
といった企業に向いています。
採用戦略から選考まですべてを外部化するフルRPOとは異なり、採用活動の中でも求人掲載・運用など負担の大きい部分を効率化したい企業にとって検討しやすい選択肢です。
無料で資料をダウンロード株式会社ONE
株式会社ONEの採用代行サービスは、求人広告掲載、応募者管理、一次面接設定、スカウト配信など、必要な採用業務を部分的に任せられることが特徴です。
中途採用向けには採用代行料金月7万円~のプランがあり、必要に応じてオーダーメイドにも対応しています。ただし、求人広告掲載料金は別途必要です。
「採用活動をすべて任せる必要はないが、応募者管理やスカウトなど特定業務の負担を減らしたい」という企業に向いています。
株式会社キャリアマート
株式会社キャリアマートは、新卒・中途採用を中心に採用アウトソーシングを提供しています。
採用計画から母集団形成、応募者対応、選考、内定フォローまで幅広く支援し、スカウト配信など一部業務だけの委託にも対応しています。
採用業務の効率化だけでなく、RPAやAIなどを活用しながら大量の採用実務を処理したい企業にも検討しやすいサービスです。
株式会社ネオキャリア
株式会社ネオキャリアは、新卒・中途・アルバイトなど幅広い採用領域を扱う総合人材サービス企業です。
採用代行では、採用計画、求人媒体、応募者対応、選考など、企業の課題に応じた業務を委託できます。
複数職種・複数雇用形態を採用している企業や、採用活動全体をまとめて相談したい企業に向いています。
マルゴト株式会社
マルゴト株式会社の「まるごと人事」は、採用業務の設計から実行、振り返り・改善までを外部チームとして支援する月額制RPOです。
「まるごと人事ライト」は月額25万円(税別)、初期費用10万円(税別)で案内されており、採用戦略の設計、要件定義、媒体設定、日程調整、振り返りなどを支援しています。
社内に採用専任者が不足している成長企業や、外部に採用チームを設けたい企業に向いています。
株式会社キャスター
「CASTER BIZ recruiting」は、採用戦略、ダイレクトリクルーティング、求人媒体運用、エージェント対応、応募者対応、採用広報などを支援するRPOサービスです。
現在は月30時間のSMARTプランが月19万5,000円(税別)から用意されており、必要な稼働時間に応じてプランを選択できます。
「採用業務を任せたいものの、フルタイム相当の支援までは必要ない」という企業にも検討しやすいサービスです。
株式会社アールナイン
株式会社アールナインは、採用戦略から母集団形成、選考実務、内定フォローまで幅広く支援する採用代行サービスを提供しています。
同社はRPOを単なる作業外注ではなく、採用ノウハウを社内へ残すための支援として位置づけています。最終面接や合否決定などのコアな意思決定を除き、幅広い採用実務に対応しています。
「採用業務を外部化したいが、自社にも採用ノウハウを蓄積したい」という企業に向いています。
HeaR株式会社
HeaR株式会社は、採用マーケティングや母集団形成などに強みを持つ採用支援会社です。
求人媒体の運用やスカウトなどを活用し、候補者との接点を増やす支援に適しています。
「採用実務をすべて任せたい」という企業よりも、「求人を出しているが応募が少ない」「ダイレクトリクルーティングを強化したい」といった母集団形成に課題がある企業に向いています。
株式会社uloqo
株式会社uloqoは、採用戦略から母集団形成、選考プロセス改善などを支援するRPOサービスを提供しています。
特に採用難易度の高い職種への支援を検討する企業の比較候補になります。
単純な採用実務の外注ではなく、採用課題の分析や採用プロセスそのものを改善したい企業に向いています。
レジェンダ・コーポレーション株式会社
レジェンダ・コーポレーションは、採用プロセスの設計から実務運用まで幅広い採用支援を行っています。
採用活動の一部分だけではなく、採用体制や業務プロセス全体を見直したい企業に適したサービスです。
採用人数が多い企業や、複数部門・複数職種を横断して採用する企業では比較候補になりやすいでしょう。
採用業務はすべて代行する必要はない
採用代行というと、「採用業務を丸ごと外部へ任せるサービス」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、すべてを外部化する必要はありません。 自社で対応すべき業務と、外部へ任せた方が効率的な業務を分けることが重要です。
採用業務の一部だけ外部に任せる方法
例えば、以下のように役割を分ける方法があります。
| 自社で担当する業務 | 外部へ任せる業務 |
|---|---|
| 採用方針の決定 | 求人ページ作成 |
| 採用条件の決定 | 求人媒体への掲載 |
| 面接 | スカウト |
| 最終的な採用判断 | 応募者への一次対応 |
| 入社後の受け入れ | 面接日程調整 |
特に採用担当者が他業務を兼任している企業では、「判断」は自社、「作業量の多い業務」は外部という分け方をすると、採用活動を効率化しやすくなります。
採用担当者の負担が大きい業務から外部化する
どの業務を任せるべきか迷ったら、まず採用担当者が時間を取られている業務を洗い出しましょう。
例えば、
「複数の求人媒体を管理する時間がない」
「求人を修正する余裕がない」
「応募者からの問い合わせ対応が負担」
といった課題であれば、採用戦略からすべて任せるフルRPOが必須とは限りません。
求人掲載や運用など、負担の大きい部分だけを支援してもらう方法もあります。
まとめ
採用代行(RPO)は、採用戦略や求人作成、スカウト、応募者対応、面接調整など、採用活動の一部または大部分を外部へ任せられるサービスです。
ただし、採用代行会社によって得意領域や対応範囲、料金体系は異なります。自社に合ったサービスを選ぶには、まず「応募が集まらない」「応募者対応に手が回らない」「採用担当者が不足している」など、自社の採用課題を明確にすることが重要です。
採用戦略から選考まで幅広く任せたい場合は総合型RPO、スカウトを強化したい場合は母集団形成型、求人掲載や媒体運用などの負担を減らしたい場合はFREE JOBのような採用支援サービスというように、課題に応じて使い分けましょう。
採用担当者が他業務を兼任しているなど、採用活動に十分な時間を割けていない場合は、まずFREE JOBでどの業務を効率化できるのか確認してみてください。