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タレントマネジメントとは社員の能力を活かす管理手法!目的も解説

タレントマネジメントとは、社員の能力を活かすための人事管理手法のひとつです。具体的にどのように進めていけばよいのか、手順を詳しく紹介します。また、管理システムを導入する前に押さえておきたいポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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タレントマネジメントは人事管理手法のひとつ

タレントマネジメントとは、タレント(talent、才能)をマネジメント(management、管理)することで、人事管理手法のひとつです。社員の才能を把握したうえで、適切な場所に人材を配置したり、適切な教育プログラムを実施したりすることにより、才能を十分に発揮できるようにします。

なお、タレントという言葉は、芸能人の意味で使われることも少なくありません。芸能人のマネジメントを行う仕事については、タレントマネジメントではなく「芸能マネージャー」や「タレントマネージャー」と呼ぶことが一般的です。

タレントマネジメントを行う目的

タレントマネジメントは、企業が成長することを目的として実施されます。社員一人ひとりが持つタレントを最大限に発揮することができれば、企業の戦力が増大し、継続的に成長していくことができるでしょう。

タレントマネジメントは、一人ひとりの才能を適切に伸ばすことにより企業のパフォーマンスを向上させることが目的であり、一人ひとりの才能を伸ばすことが目的となってしまっては本末転倒といえます。あくまでも才能を伸ばすことは手段であり目的ではないということを理解して、タレントマネジメントを実施していきましょう。

タレントマネジメントを行う3つの理由

優秀な人材を採用したり大規模な設備投資を行ったりするなど、企業を成長させる方法はさまざまにあります。数ある方法の中でもタレントマネジメントを採用するべき理由として、次の3つが挙げられるでしょう。

1. 会社への定着率を高めるため
2. 適材適所に人材を配置するため
3. 多様な価値観に応えるため

それぞれについて詳しく解説します。

1.会社への定着率を高めるため

以前と比べると、気軽に転職する人が増えています。中途採用市場に優秀な人材が増えたという点では採用側にとっては喜ばしいことですが、自社の優秀な人材が流出しやすくなったともいえるので、流出を回避するための何らかの対策が必要でしょう。

タレントマネジメントを行うことですべての社員が自身の才能を発揮できる場所に配置されれば、仕事に対する満足度が高まり、会社への定着率も高まると期待できます。大切な人的資源を流出させず、人材不足で頭を悩ませることを減らすためにも、タレントマネジメントは重要といえるでしょう。

2.適材適所に人材を配置するため

世の中の動きに合わせて、企業が扱う業務の内容も常に変化しています。適材適所に人材を配置したとしても、業務内容の変化に追いつかず、人材配置が不適切となってしまうことがあるでしょう。

しかし、社員一人ひとりの才能を正確に把握することができていれば、業務内容の変化に合わせて柔軟に配置換えを実施することができます。流動的な業務に対応するためにも、タレントマネジメントが必要といえるでしょう。

3.多様な価値観に応えるため

社員一人ひとりの才能が異なるのと同様に、それぞれが希望する働き方や仕事に対するやりがい、重視する事柄などは異なります。タレントマネジメントを実施する際に、単に社員の能力を管理するのではなく、社員が希望する働き方や価値観も把握しておくことで、より満足度の高い配置換えが可能になるでしょう。つまり、社員の個性を重視し、多様な価値観に応えるためにも、タレントマネジメントが必要になります。

タレントマネジメントを進める6つの手順

企業の継続的な成長を実現するためにも、社員の才能や価値観などを把握・管理するタレントマネジメントが必要です。タレントマネジメントはシンプルな手順で進めることができます。次の6つの手順を見ていきましょう。

1. 問題点の可視化
2. タレントの現状把握
3. 育成計画を立てる
4. 人材の適切な配置
5. 配置転換の効果を評価する
6. 効果不足な場所を調整する

1.問題点の可視化

まずは現在の問題点を分かりやすく分析します。人材がどの程度不足しているのか、どの部署でどのような人材が必要なのかを明らかにしていきましょう。

また、現時点の状況だけでなく、将来的にどの程度の人材が不足するのかについても明らかにしておきます。企業の5~10年程度の中期的な目標に合わせ、どのような部署が必要になるか、既存部署ではどの程度の人員が不足するかを可視化しておきましょう。

2.タレントの現状把握

次に、現在活用できる人材の現状を把握します。名前や学歴、経験、資格、各部署での評価などを一つにまとめ、会社の戦力として評価しておきましょう。

適切な人材を適切な場面で活用するためにも、人材データをグルーピングしておくことが大切です。注目すべきタレントごとにいくつかのグループに分類しておきましょう。タレントが複数ある人材については、グループが重複することもあります。

3.育成計画を立てる

社員の才能をさらに伸ばすために、グループごとに育成計画を立てます。目標の到達に必要な人材が不足する場合には、別のグループから才能を開発できそうな人材をスカウトすることもできるでしょう。

なお、育成計画はある程度柔軟に実施する必要があります。例えば育成計画中に配置転換が必要になることや、退職などの事情により人員が不足する可能性もあるでしょう。予定通りに計画が進まないときは、人材データを活用して適する人材を新たに抽出するといった対策も必要です。

4.人材の適切な配置

育成計画を実施するために、人材を適切な場所に配置します。また、人材が不足する場所がある場合には、採用計画を立てて外部から新たな人材を補充することも必要になるでしょう。

5~10年の中期的な事業計画と人材育成計画を融合させることで、より効率よく計画を遂行できます。また、明確な目的を持って人材育成を行うことができるため、社員各自のモチベーション向上も期待できるでしょう。

5.配置転換の効果を評価する

配置転換を実施した後に、企業全体の業績がどう変化したのか、社員各自のパフォーマンスがどの程度向上したのかを客観的に評価します。また、社員との面接を実施して、仕事に対する満足度の変化についても調べましょう。

配置転換によって、社員の働き方に対する意識が変化することもあります。面接時に新たな希望についても尋ねることで、社員一人ひとりの気持ちに沿った人材管理を行うことができるでしょう。

6.効果不足な場所を調整する

企業全体の業績や社員各自においてパフォーマンスの向上が見られないところがある場合は、タレントマネジメントの見直しが必要になります。研修プログラムなどを実施してスキルや知識を得る機会を提供したり、より適切な場所への配置転換をしたりすることも必要になるでしょう。

調整を行い、一定期間運用してから再度評価をし、再調整を行うという流れを繰り返し、より良い組織作りを目指していきます。

タレントマネジメントシステムの選び方

企業のポテンシャルを最大限に発揮してさらなる成長を遂げるために、タレントマネジメントの実施は不可欠ですが、こまめに配置転換やプログラムの見直しを行うことが必要になり、手間がかかるのも事実です。特に社員が多い企業では、社員一人ひとりのタレントや希望を最大限に活かすことは困難といわざるを得ません。

しかし、従業員の能力を可視化できるタレントマネジメントシステムを導入すれば、手間をかけずに配置転換を行うことが可能です。タレントマネジメントシステムの選び方について見ていきましょう。

1.システムでできることを確認する

社員の能力や希望に合う配置を実現するタレントマネジメントシステムですが、システムによって目的が異なるため、何を選んでも同じ結果が得られるというわけではありません。システムの目的には、主に次のようなものがあります。タレントマネジメントによって実現したい目的を明確にし、目的に合ったシステムを選ぶようにしましょう。

●組織の活性化
●社員のモチベーション向上
●人材開発
●社員の成果の可視化

2.操作性を確認する

目的に合ったシステムを選んだとしても、操作がしづらければフル活用することができません。タレントマネジメントを実施する人、つまり人事部の人が使いやすい仕様になっているのか確認してから導入するようにしましょう。経営陣が人事管理を行っている企業であれば、経営陣が使いやすいか、すべての機能を活用できるのかについて吟味してから選びます。

3.複数のシステムを利便性や評判で比較

タレントマネジメントシステムは種類が多く、目的や操作性だけでは導入するシステムをひとつに絞り込めないこともあるでしょう。そのような場合は、複数のシステムを比較し、より使いやすいものを選ぶ必要があります。

操作性の高さや導入後のパフォーマンスについては、すでに導入している企業の声を参考にすることで理解できるかもしれません。インターネットなどで評判を調べたり、実際に導入している企業があれば使い心地などについて尋ねたりすることで、より良いシステムを選んでいきましょう。

タレントマネジメントで企業力を向上しよう

タレントマネジメントを丁寧に行うことで、社員のポテンシャルを最大限に活用することができるほか、一人ひとりの能力を高めることにもつながります。また、研修プログラムや新規採用計画を実施することで、さらなる戦力増強が見込めるというのも特徴です。目的に合った操作性の高いシステムを導入し、効率よくタレントマネジメントを実施していきましょう。