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有給取得率を上げるには?具体的な施策と成功のポイント

有給取得率を上げるには何から始めるべきか。企業に共通する原因を整理し、すぐに実践できる具体策や制度設計のポイントを解説します。年5日の取得義務や管理方法も踏まえ、現場で無理なく改善を進める手順を紹介します。

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有給取得率が上がらない原因とは?企業に共通する課題

有給取得率を上げるには、まず「なぜ自社で取得が進まないのか」を整理することが欠かせません。単に制度が整っていないからではなく、業務体制や職場の雰囲気、マネジメントのあり方など、複数の要因が重なっているケースがほとんどです。表面的な対策を講じても改善が続かないのは、根本原因が特定されていないためです。

ここでは、多くの企業に共通する課題を確認し、自社の状況と照らし合わせながら見直す視点を整理します。

人手不足・業務過多で休めない構造

有給取得率が上がらない企業の多くに共通するのは、「休みたくても休めない構造」が存在していることです。慢性的な人手不足や特定の社員への業務集中があると、一人が休むだけで現場が回らなくなります。その結果、有給は制度として存在していても、実際には使いにくい状態が続きます。この構造を放置したまま取得を呼びかけても、数字は大きく改善しません。

とくに人手不足が慢性化している場合、業務体制そのものの見直しが不可欠です。人手不足の原因や具体的な解決策については、「中小企業の人手不足はどう解決する?原因から対策までわかりやすく解説」もあわせて参考にしてください。

取得しづらい職場の雰囲気がある

制度上は問題がなくても、「周囲が取っていないから取りづらい」「繁忙期に休むのは申し訳ない」といった心理的な壁が存在することもあります。有給取得率は、ルールだけでなく職場文化の影響を強く受けます。特に管理職が積極的に取得していない場合、部下も遠慮しがちになります。形式的な制度よりも、日常の行動が雰囲気をつくっている点は見逃せません。

制度はあるが運用できていない

計画的付与や時間単位年休などの制度を導入していても、実際の活用が進んでいないケースも少なくありません。就業規則に記載して終わりになっている場合、現場では「どう使えばいいのか分からない」という状態が生まれます。制度と運用の間にギャップがあると、取得率は伸び悩みます。

管理職の理解不足・評価制度との不整合

管理職が有給取得を重要視していない場合、部下は安心して申請できません。また、成果や評価が「長時間労働」や「常時出勤」と無意識に結びついている組織では、取得促進は形だけになりがちです。有給取得率を上げるには、評価制度やマネジメントの考え方と整合性を取る必要があります。

有給取得率を上げる具体策【すぐに取り組める施策】

原因を把握したら、次は具体的な打ち手を検討します。有給取得率を上げるには、特別な制度を新たに導入するよりも、既存の仕組みをどう運用するかが重要です。大がかりな改革でなくても、目標設定や見える化、業務体制の見直しなど、今日から取り組める施策は少なくありません。ここでは、現場で実践しやすく、継続的な改善につながりやすい方法を順に紹介します。

取得目標を設定し「見える化」する

まず取り組みやすいのは、取得率の目標設定と見える化です。部署ごとの取得率を定期的に共有するだけでも、意識は変わります。目標を明確にすることで、単なる「推奨」から「組織の課題」へと位置づけが変わり、改善に向けた具体的な行動が生まれやすくなります。

計画的付与制度を活用して取得を仕組み化する

計画的付与制度とは、あらかじめ会社が有給取得日を設定できる仕組みのことです。お盆や閑散期などに取得日を組み込むことで、個人の申請に任せるのではなく、組織として休暇を確保できます。業務計画とあわせて調整できるため、現場の混乱を防ぎながら取得率を底上げできる点が特徴です。

時間単位年休を導入する

一日単位の取得が難しい職場では、時間単位年休の導入も有効です。半日や数時間単位での取得が可能になることで、育児や通院などの事情にも対応しやすくなります。柔軟な制度は、取得率の底上げに直結します。

管理職の評価指標に取得促進を組み込む

取得率の改善を組織目標として位置づけるなら、管理職の評価にも反映させる必要があります。部門の取得率をマネジメント指標の一つとすることで、促進が本気の取り組みに変わります。トップの姿勢が明確になることで、現場の行動も変わります。

業務の標準化・属人化の解消を進める

特定の社員しか対応できない業務が多い場合、有給取得は進みません。業務マニュアルの整備や複数担当制の導入により、代替体制を構築することが重要です。業務の標準化は、有給取得だけでなく組織全体のリスク分散にもつながります。

繁忙期を見越した人員配置を行う

繁忙期に取得が集中すると、現場の不満が高まります。そのため、あらかじめ繁忙期を想定し、応援体制やシフト調整を行うことが必要です。計画性のある配置は、取得促進と業務安定を両立させます。

有給取得率を上げるために押さえるべき法制度のポイント

有給取得率を上げる取り組みを進めるうえでは、法制度の基本を正しく理解しておくことも欠かせません。制度を誤って運用すると、かえってトラブルや不信感を招くおそれがあります。特に年5日の取得義務や管理方法については、企業側に管理責任があるため、実務として押さえておく必要があります。ここでは、改善施策を進める前提として知っておきたい法制度のポイントを簡潔に整理します。

年5日の取得義務と企業の責任

年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対しては、年5日の取得が企業に義務づけられています。この義務は企業側の管理責任であり、従業員任せにはできません。取得状況を把握し、必要に応じて取得時季を指定することが求められます。

有給取得率の計算方法

取得率は「取得日数 ÷ 付与日数 × 100(%)」で算出されます。取得日数だけでは実態は見えにくいため、付与日数に対する割合で確認することで、部門間の差や改善余地が把握しやすくなります。

有給休暇管理簿の整備

取得状況を適切に管理するためには、有給休暇管理簿の整備が欠かせません。付与日数や取得日数、残日数を明確に記録することで、義務違反のリスクを防ぐことができます。また、部署ごとの取得状況を可視化することで、改善が必要な部門を把握しやすくなります。

時季変更権の運用には注意が必要

業務に著しい支障がある場合、企業には時季変更権があります。しかし、これを安易に行使すると取得を妨げる結果になりかねません。あくまで例外的な対応として慎重に運用することが重要です。

有給取得率を上げることで得られるメリット

有給取得率の向上は、単に休暇日数を増やす取り組みではありません。適切に運用することで、法令遵守の強化だけでなく、従業員の満足度や生産性の向上といった組織全体への好影響が期待できます。ここでは、有給取得率を改善することによって企業が得られる具体的なメリットを整理します。

法令リスクの回避

取得義務を適切に果たすことで、法令違反のリスクを防ぐことができます。これは企業経営の安定に直結する要素です。とくに年5日の取得義務は企業側の管理責任であるため、確実に運用することが重要です。

従業員満足度と定着率の向上

休暇を取りやすい環境は、従業員の満足度を高めます。働きやすい職場は、離職率の低下にもつながります。とくに慢性的な人材不足の企業にとって、既存社員の定着は採用以上に重要な経営課題です。有給を安心して取得できる環境は、「無理なく働き続けられる職場」であるというメッセージになり、結果として人材の流出防止に寄与します。

業務効率・生産性の向上

適切な休暇取得は、心身のリフレッシュにつながります。その結果、集中力や業務効率の向上が期待できます。結果として、長時間労働に頼らない持続的な働き方へと組織を転換するきっかけにもなります。

企業イメージ向上と採用競争力の強化

有給取得率が高い企業は、働きやすい企業として評価されやすくなります。採用市場においても、安心して働ける環境であることは重要なアピールポイントになります。数値として示せる取得率は、求職者にとって分かりやすい判断材料の一つになります。

まとめ

有給取得率を上げるには、制度の整備だけでなく、運用体制や組織文化まで踏み込んだ取り組みが必要です。原因を正しく把握し、目標設定や仕組みづくりを通じて着実に改善を進めることで、無理のない形で取得率は向上します。自社の現状を見直し、できるところから一歩ずつ取り組んでいくことが、持続的な改善への近道です。

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