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内定者フォローの流れと企画例まとめ

厳しい採用環境下、優秀な人材を確保するために内定者フォローの重要性が見直されつつあります。この記事では、内定者フォローが重要な理由やその手法について詳しく解説します。

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内定者フォローが重要な理由

採用市場は現在、これまでにないほどの超売り手市場であり、自社に入社してもらうためには他社との採用競争を勝ち抜かなければなりません。

そのような状況から、近年では内定者フォローが重要な役割を果たすと言われています。ここでは、内定者フォローがなぜ重要なのかについて解説します。

内定辞退を防ぐ

1つめの理由は、内定者の辞退を防ぐ必要があるためです。

近年、新卒採用は増加傾向にあり、2020年度の大卒求人倍率は1.83倍と高水準です。2021年度は新型コロナウイルスの影響で1.53倍に落ち込みましたが、それでもバブル崩壊時やリーマン・ショック時よりも高水準の、いわゆる売り手市場です。

どこに就職するかの主導権は学生側にあり、優秀な人材は複数の企業で内定を得ています。

もし、コストと手間をかけて採用決定した内定者が辞退してしまうと、採用活動そのものが無駄になるだけでなく人員計画にも支障をきたすことになります。

このような環境で内定者を取りこぼしなく入社させるためにも、内定者フォローは重要です。

入社後スムーズに働けるようにする

入社後にできるだけスムーズに働けるようにすることも、内定者フォローの重要な役割です。

新入社員は、入社後3年以内におおよそ3割が退職すると言われています。原因は様々ですが、よくあるのが「入社後のイメージのギャップ」「仕事が思うようにうまくできない」など、思い描いていた内容と現実が異なっていたケースです。

内定者フォローで、職場や仕事の雰囲気を感じてもらう場を作ったり、必要なスキルを身につける機会を提供したりするなど、ギャップを埋める取り組みが重要になるでしょう。

内定者が企業に求めていること

では実際に内定者は、内定者フォローにどのようなことを求めているのでしょうか。

企業に対する安心感

内定者は「この企業で本当に良かったのだろうか」と不安になり、選考中に聞いていた情報と実際の状況にギャップがないかを知りたがっています。

実際の会社の様子や、今後の予定などを聞くことで、内定者は安心感を得たいと考えているのです。

他の内定者との交流

他の内定者との交流も、内定者にとっては重要な関心事です。

新入社員にとって、同期となる他の内定者は貴重で特別な存在です。できれば早い段階で内定者のコミュニティを作り、内定者同士の関係性を築けるようにフォローしましょう。

先輩社員や職場の雰囲気の把握

先輩社員や職場の雰囲気を把握することも重要なポイントです。

ほとんどの内定者にとって、採用担当者が唯一の会社の窓口です。できるだけ早めに先輩社員と触れ合う機会を作ったり、職場の雰囲気を肌で感じられる場を設けたりしましょう。

入社後に職場に馴染みやすくなりますし、ギャップによる退職を防止することにもつながります。

入社後に必要となるスキルの把握

優秀な人材ほど、入社後できるだけ早く戦力になりたいと考えています。そのために今できることはないか、どのようなスキルが必要なのかを知りたいと感じています。

準備しておくと役に立つスキルや目指すべき姿を示してあげることで、さらに入社に対するモチベーションを高められます。

内定者フォローの流れ

次に内定者フォローを実際にどのように行うのか、流れを見ていきましょう。

1.内定者に対する意思確認

最初に行うのは、内定者に対する意思確認です。

内定者は入社を決意してからも、家族や知人からのアドバイスや、友人の活動状況などを聞き、常に不安な状態にあります。

この段階では、採用担当者が定期的にアプローチし、信頼関係を作ることが重要です。

また、不安なことや疑問点をコミュニケーションによって解消し、入社後に内定者が活躍するイメージを作ってもらい、入社意思をより強固なものにしてもらうことがポイントになるでしょう。

2.内定者同士の顔合わせ

入社意思が高まったタイミングで、次に内定者同士の顔合わせを行うと良いでしょう。

内定者懇親会などで内定者同士の交流を深め、連帯感を高めることが目的です。

入社すれば同期となる内定者同士の関係性が深まれば相談できる相手も増え、人間関係に対する不安も少しは解消されるでしょう。

ただし、入社意志が低い内定者が一定数存在していると、他の内定者が引っ張られてしまい、逆効果となる可能性もあります。

内定者の入社意欲の高まり度合を見極めて行うようにしましょう。

3.企業や業務内容の理解促進

企業理念や、自社の事業の詳細、各部署の業務内容や関係性・役割など、入社する企業がどのようなところなのか理解を促進する取り組みも重要です。

事前の企業研究や、選考過程だけで伝えられる情報はどうしても限られてしまいます。そのため、内定者は会社の事業や自分がどのような仕事に携わるのか、より詳しく知りたいと考えています。

より具体的に知ることで、自分が働くイメージも湧き、会社の魅力に気づいてもらう貴重な機会となるでしょう。

4.入社前準備の実施

入社前に業務に必要なスキルを把握させたり、社会人の基礎知識や心構えを身に着けさせたりする準備を進めておくことも、内定者フォローの重要な役割です。

内定者は社会に出るということを、非常に厳しい世界に出ることだと捉えています。そのため、業務に必要なスキルや社会人としてのマナーなど、必要なことを事前に身につけたいと考えているでしょう。

内定者同士でのグループワークを実施したり課題を与えたりするなど、積極的に学ぶ機会を与えることで入社時の不安解消につなげましょう。

ただし、どれだけ優秀な人材であっても、まだ学生です。まずは楽しくコミュニケーションを取りながら基本的なことを学ぶなど、比較的軽めのプログラムにとどめておくと良いでしょう。

内定者フォローの企画例

次に具体的な内定者フォローの企画例について解説していきます。

個別面談

内定者と定期的に個別面談することで、内定者の現状の把握や、不安点・疑問点の解決を図ります。

後で紹介する内定者懇親会や座談会は大人数で行うことも多いため、積極的に会話することが苦手な内定者は思うようなコミュニケーションを取れない場合もあります。

また、他の内定者の前で聞くほどではないことや、相談しにくいことも個別面談なら相談しやすいというメリットもあります。

なお、個別面談を行う際には、定期的に行うことをおすすめします。

内定者の心理状況は刻一刻と変わります。状況に合わせたフォローができる点が個別面談のメリットですし、採用担当者との信頼関係の構築にもつながります。

内定者懇親会

内定者懇親会は、内定者を集めて内定者同士の連帯感を高める目的で開催します。

内定者にとって同期がどのようなメンバーで、仲良くやっていけそうかどうかは非常に重要なポイントです。

実際に集まるだけでなくオンライン懇談会なども交え、同期同士の関係性の構築や連帯感を醸成させましょう。

内定者懇親会では、採用担当者抜きの懇親時間などを設けると、より関係性の構築に有効です。

社員との座談会

実際に働いている先輩社員との座談会も有効な手法です。入社2~3年目の若手社員から、管理職クラスまで幅広い社員と交流する機会を設けると良いでしょう。

実際に働いている人たちと話すことで、職場の雰囲気がイメージできると同時に会社への親近感も醸成されます。

採用担当者ができるだけ内定者側の目線に立って座談会を進めることで、内定者もリラックスして座談会に参加できます。

職場見学

職場見学で、入社後に配属される実際の現場を見学するのも有効です。

職場見学では、実際に職場で働いている社員が同行し、詳しい説明や質疑応答を行うとより理解が深まるでしょう。

職場見学の後に内定者同士でグループワークを実施し、各々の職場の違いや他社との違いなどを共有するなど、より有意義になるような仕掛けをしておくのも効果的です。

社内イベント参加

社内イベントがある場合は内定者を参加させ、職場の雰囲気を肌で感じさせるのも効果的です。

社内イベントは社員もリラックスしており、座談会などとは違ったコミュニケーションが期待できます。

入社前研修

社会人としての基礎となるビジネスマナーや、基本的なスキルを事前に身につける入社前研修を実施する方法もあります。

内定者は社会人となることで大きく環境が変化することに不安を感じており、仕事や組織で必要なマナーやスキルを早めに身に着けたいと考えています。

最近では、従来の集合研修以外にもe-learningやWeb研修、人材育成業者のイベントなどさまざまな研修手法があるため、状況に応じて選択すると良いでしょう。

内定者同士で共同作業を行うことも、仲間意識が芽生えてモチベーションアップにつながるので効果的です。

優秀な人材確保に内定者フォローは必須!

超売り手市場となった現在、就職活動は企業が学生を選ぶのではなく、学生が企業を選ぶ時代です。

せっかくコストと手間をかけて確保した人材が、内定辞退となればこれまでの苦労が水の泡になってしまいます。

そうならないためにも、内定者の不安に寄り添い的確にサポートする内定者フォローは重要な取り組みといえるでしょう。

内定者フォローは企業にとっては負担となることですが、的確に実施すれば優秀な人材を確保できるだけでなく、より意欲が高い状態で入社してもらうことができます。

優秀な人材の確保のためにも、内定者フォローを見直してみてはいかがでしょうか。