HRは経営資源として重要な人的資源に関するすべてを指す言葉です。この記事では、HRの概略や一般的な人事部との違い、具体的な業務内容や求められる能力について詳しく解説します。
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HRとは
HRは「Human Resource」の略称で、日本語では「人的資源」を意味します。
企業経営をしていくうえで重要な要素は「ヒト、モノ、カネ、情報」だと言われていますが、そのうち、ヒトに関わる部分すべてがHRに該当します。
日本でも、近年の少子高齢化に伴い、労働人口の減少は大きな課題です。また、インターネットやIT技術の発展によって働き方は多様化・流動化しており、どの企業においても人材の確保は大きな課題となっています。
このような状況下で、重要な経営資源であるHRは注目を浴びている言葉だと言えるでしょう。
実際にHRを担う業界では採用、人材教育・研修、人事・労務、システムなどさまざまなサービスが展開されています。
HRの役割
HRでは、人材を単なる労働力として捉えず、会社が持つ貴重な経営資源であると捉えます。
この経営資源を最大限に活用するため、あらゆる活動・機能を担うのがHRです。
労務管理や給与管理などの従来型の人事管理ではなく、人材戦略の策定・実行などを担う機能として表現されるのが、現在の主流です。
HRでは、以下の4つが大きな使命であると言われています。
- 人的資源の獲得
- 人的資源の動機づけ
- 人的資源の育成
- 人的資源の定着
これらの4つの使命を達成するため、人材戦略の策定・実行を行っていくことがHRのミッションであると言えるでしょう。
HRと一般的な人事部との違い
日本ではHRのことを人事部と同義に解釈されることが少なくありません。
しかし、人的資源を指すHRと一般的な人事部は実は考え方が全く異なります。
日本における一般的な人事部は人材採用や労務・勤怠管理、給与計算などの人事管理部門の側面が強く、かつては「Personnel Department」と呼ばれていました。
しかし、HRは人的資源を経営の重要な資産とみなし、それをどう活用し経営に貢献していくかが軸となっています。
もちろん、一般的な人事部の担う機能や活動もHRの分野の1つですが、それだけにとどまらず、資産価値の最大化やそれを活用した事業戦略や経営戦略の立案なども、HRの機能です。
つまり、一般的な人事部の活動内容はHRの一部分で、人的資源に関わる領域を、より包括的に表現したものと言えるでしょう。
HRの具体的な業務内容
では実際に、HRにはどのような業務があるのかを詳しく解説します。
採用活動
採用活動は、HRの重要な業務の1つです。
経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」の中でも、ヒトは最も重要な資源です。
優秀な人材がいなければ、事業拡大のチャンスがあっても活かすことができず、優秀な管理者がいなければ、組織をより有機的に機能させることもできないでしょう。
そういった意味で企業において人材は必要不可欠であり、採用活動はHRの重要な役割と言えます。
具体的な業務内容は、採用計画・採用方針の立案、採用する人材の人材像の策定、採用広報の運営や面接・採用プロセスの支援など多岐にわたります。
ここでポイントとなるのは、あくまで採用はHRにおける通過点であり、後述する人材開発など、事業に貢献する人材活用があくまでミッションだということです。
人材開発・育成
人材開発・育成もHRの重要な業務の1つです。
採用活動により確保した人的資源の価値を最大化し、事業貢献に寄与する人材開発を実現するための活動がこれにあたります。
せっかく優秀なポテンシャルを持った人材を採用しても、入社後の育成がうまくいかず成長しなかったり、モチベーションが維持できず退社してしまったりする可能性もあります。
新入社員・中堅社員、管理職などそれぞれの立場に合わせて、必要な能力・経験を洗い出し、それに合わせた教育計画を策定する必要があるでしょう。
人事戦略策定
従業員の力を引き出し、事業に貢献する組織を作っていくためには人事戦略構築は必須事項です。
人事戦略は企業のビジョンや企業理念、事業計画や中長期計画などと連動して策定していかなければなりません。
企業戦略を人的資源の観点からどのように実現していくのかを検討し、実行していくことがHRの主な役割です。
具体的には、どのような人材をいつ、どの程度採用するのかという「採用計画」、企業の将来を担う人材を長期的な視点で育成する「人材開発計画」、従業員のキャリア、組織活性化などを担う「人材配置」などを策定します。
労務管理
労務管理は、従業員の労働環境や福利厚生などの労働に関する事項を管理する業務です。
勤怠管理や労働時間管理、給与計算、安全衛生管理、個人情報管理など業務は多岐にわたります。
近年では、長時間労働やハラスメントなど、ブラック企業が社会的に問題視されています。
2019年には労働基準法が10年ぶりに改正され、労務管理、労働環境整備などについてHRが果たす役割はますます大きくなっていくでしょう。
そういった意味では、労務管理の役割はただ管理するのではなく、法律や社会的要請、人的リスクなどを踏まえて、的確な対策を打っていくことが重要なミッションです。
また、人的資源の活用やモチベーション向上といった観点から、従業員満足度の向上に向けた福利厚生制度の充実、テレワークや育休・産休制度といった柔軟な労働環境の整備なども考えられるでしょう。
報酬管理
報酬管理とは、従業員一人ひとりの報酬、昇進・昇格・昇給といった処遇の決定などを管理する業務です。
処遇や報酬の決定においては、組織が求めている人物像を明確化した上で、評価の適正化を図っていく必要があるでしょう。
そのためには、透明性・公平性の高い人事評価制度の策定・運用が必要です。
従業員のモチベーションを上げ、企業に貢献する人材に長く働いてもらえるような仕組みづくりがこの業務の大きなミッションです。
HR担当者に必要な能力
これまで記載した通り、HRが果たす役割は多岐にわたり、また企業経営において重要度の高いものです。
それだけにHR担当者にも、この重責を果たせるだけの高い能力が要求されます。
ここではHR担当者に必要な能力について、詳しく解説します。
コミュニケーション能力
HRの業務を円滑にすすめる上でコミュニケーション能力は不可欠なものです。
HRは、業務のほぼすべてでさまざまな立場の人と接することで成り立っています。従業員・役員・労働組合、学生や研修講師などさまざまな立場の人と円滑にコミュニケーションを取らなければなりません。
会社の目指す方向性や要求事項を理解し、関係者へと伝えていくコミュニケーション能力は必須だと言えるでしょう。
調整力
調整力とは、社内外の利害関係者との相談や交渉をし、実現に向けてすり合わせをしていく能力です。
HRに関する方針や考え方は、各々の立場や置かれている状況によってさまざまです。
さまざまな利害関係者の意見を集約・調整し、戦略を実現に導いていく能力は重要な要素と言えるでしょう。
客観性のある視点
HRにおいては、客観的な視点で物事を見ることが非常に重要です。
例えば、人材採用や配置などでは、一方的な意見に左右されることなく、公平で公正な人事運用を行う必要があります。
経営能力
HRは経営において重要な要素の1つです。HRがうまくいくかが、経営を左右するといっても過言ではないでしょう。
それだけに、HR担当者は経営層と緊密にコミュニケーションを取り、経営戦略を理解した上で人事戦略に反映していく必要があります。
そのためにも、経営に関する知識やセンス、大局的にものを見る力といった経営能力を求められます。
HRは経営の肝!攻めのHR施策で事業拡大を実現しよう
HRは経営にとって最も重要な人的資源を、事業強化に結びつける非常に重要なものです。
現在の企業の人的資源に関わる環境は、少子高齢化による労働力の減少、働き方の多様化など大きな変化の中にあります。
従業員の労働環境の整備、経営戦略に基づいた人材戦略の策定・運用ができなければ、人材の確保は難しいでしょう。
優秀な人材を確保し、長く経営を支える組織を作るにあたってHRが果たす役割は今後も大きくなっていくでしょう。
まずは自社のHR体制や取り組みを見直し、将来的な人的資源の充実に向けた活動をぜひスタートしてください。
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