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成功事例から学ぶ採用オウンドメディア運用のポイント

採用オウンドメディアは、採用活動上の課題を解決できる可能性があるオウンドメディアです。この記事では、採用オウンドメディアの概要と成功例、運用のコツを紹介します。

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採用オウンドメディアとは何なのか

採用オウンドメディアは、採用活動の潜在候補者を対象に運営するオウンドメディア(Webサイト)です。オウンドメディアは、自社が保有する情報発信媒体を指します。具体的には、Webサイト、SNS、カタログ、広報紙などが該当しますが、最近ではコンテンツマーケティングを展開する情報発信媒体(主にWebサイト)をオウンドメディアと呼ぶことが多いようです。

採用オウンドメディアの特徴は、潜在候補者が求める情報をストックすることで、必要な情報にいつでもアクセスできる環境を提示し、ファンづくりを進めていくことです。最終的には、採用ミスマッチの解消や応募者の増加などを目指します。

採用オウンドメディアと採用サイトとの違い

採用オウンドメディアと混同しやすいのが採用サイトです。採用オウンドメディアと採用サイトでは目的が異なります。

【それぞれの目的】
採用オウンドメディア:潜在候補者が求める情報(企業の強みやメッセージなど)を発信
採用サイト:求人情報の発信と応募の受付

基本的には、採用オウンドメディアでファンをつくり、採用サイトで応募者を集めます。

採用オウンドメディアの成功事例9選

現在では、さまざまな企業が採用オウンドメディアを起ち上げて採用活動を行っています。成功例として以下の9社が挙げられます。どのような採用オウンドメディアを運営しているのでしょうか。

日本マクドナルド

日本マクドナルドは、2020年に入って採用オウンドメディアからの応募を倍増させています。採用オウンドメディアの運用で心掛けているのは、求職者の目線を大切にすることです。希望の範囲内で働ける、アットホームな職場、基本的なビジネススキルを身に着けられるなど、マクドナルドが大切にしてきた価値をさまざまな角度から発信しています。実際にアルバイトを採用する各店舗が情報を発信している点もポイントです。店舗の雰囲気がわかるため、採用ミスマッチの解消に役立っています。参考にできる点が多い採用オウンドメディアといえるでしょう。

DMM.com

DMM.comは、採用支援を目的にDMM insideで情報発信を行っています。DMM insideは、DMM.comが運営していた複数のオウンドメディアを統合して誕生した採用オウンドメディアです。社員インタビュー、イベントレポート、技術情報などを通して、DMM.comの文化を発信しています。DMM insideを運営してから、採用のミスマッチが減ったそうです。これまでは入社しないとわからなかった社内の雰囲気などを、入社前に把握できるからです。DMM insideは、採用支援に役立っている採用オウンドメディアといえます。

ナイル

ナイルは、Webサイト改善コンサルティングを提供している会社です。自社の採用オウンドメディアを、Webマーケティングの手法を用いて運営しています。具体的には、ターゲット別にランディングページを設けて、求職者が自分のポジションを見つけられるように情報発信を行っています。各ページで、求人の理由や目的達成に向けた取り組みなどを紹介している点もポイントです。求職者が知りたい情報を知れるとともに応募意欲を喚起できる仕組みになっています。計画的に運営されているこの採用オウンドメディアは、indeedが主催するOwned Media RecruitingⓇ AWARD2020を受賞しています。

LINE

LINEは、OnLINEでLINEの取り組みを発信しています。OnLINEは、コミュニケーションをテーマに社員のワークスタイルや価値観などを発信していたLINE HE BLOGがリニューアルして誕生した採用オウンドメディアです。OnLINEでは、コミュニケーションに限らず金融、AIなど、LINEのさまざまな取り組みを紹介しています。さまざまな取り組みを通して、LINEのビジョンやカルチャー、働き方などを理解できる点がポイントです。例えば、「人事部門のあらゆる課題に取り組むHRビジネスパートナーチームとは?」「ユーザーファーストのもと、人々のコミュニケーションを繋ぐLINERたち」などの記事を発信しています。

ディー・エヌ・エー

ディー・エヌ・エーは、ターゲット別に複数の採用オウンドメディアを運営しています。幅広い求職者に向けて情報を発信しているのが「DeNAの『人』と『働き方』の“今”を届ける。」をコンセプトに掲げているフルスイングです。フルスイングでは、PEOPLEとCULTUREのカテゴリーを設けて情報発信を行っています。フルスイングのほかでは、デザイナー・エンジニア向けのDeNA Design、エンジニア向けのTECHNOLOGY of DeNAも運営しています。ディー・エヌ・エーは、職種ごとに情報を提供する取り組みが評価されてindeedが主催するOwned Media Recruiting🄬AWARD2019を受賞しています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントは、採用オウンドメディア・FEATUReSを運営しています。代表である藤田氏のコラム、社員インタビューのほか、採用・サービス・技術・デザインなどに関する情報を発信しています。サイバーエージェントの取り組みや企業文化を深く理解できる点がポイントです。

サイボウズ

サイボウズは、オウンドメディア・サイボウズ式を軸にエンジニア向けサイトCybozu Techなどを運営しています。サイボウズ式では、会社や組織の在り方、採用情報などを自社の情報に限らず発信しています。就職活動全般に役立つ情報やサイボウズの就職活動に役立つ情報を入手できる点がポイントです。漫画やイラストを多用して、読み物としての質を高めている点も見逃せません。サイボウズは、indeedが主催するOwned Media Recruiting🄬AWARD2019で大賞を受賞しています。

メルカリ

メルカリは、採用オウンドメディア・メルカンで、メルカリの文化、サービス、プロダクトのほか、メルカリで働く人の情報を発信しています。外からでもメルカリの今がわかるように工夫されている点がポイントです。例えば「『メルカリらしさって何だろう?』新しいワークスタイル「YOUR CHOICE」に懸けた1年半の奮闘秘話」などの記事を配信しています。

ベイジ

ベイジは、「真面目で堅い」をテーマに掲げるWeb制作会社です。社員が書いている日報の中から公開できるものをピックアップして掲載している採用オウンドメディア・ベイジの日報を運営しています。社員のリアルな日常を知れる点が魅力です。中小企業が参考にしたい採用オウンドメディアといえるでしょう。

成功事例から学ぶ採用オウンドメディア運用のコツ

採用オウンドメディアを成功させるには、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。運用のコツを紹介します。

目的とペルソナの明確化はしっかりと

採用オウンドメディアを起ち上げる前に、目的とペルソナを明らかにします。目的とペルソナが不明瞭だと、誰に向けてどのような情報を発信すればよいかわからないからです。したがって、記事を作成しても潜在候補者には響きにくくなります。採用オウンドメディアの目的は、解決したい採用活動上の課題が軸になると考えられます。ペルソナは、社内で活躍している人材の特徴をもとに作成するとよいでしょう。

スタイル統一とファンができる情報の更新

メディアのスタイルを統一することも重要です。文章・デザインにルールを設けておくと、スタイルを統一しやすくなります。もちろん、定期的な情報の更新も欠かせません。更新頻度を高めることで、ユーザーの満足度は向上する傾向があります。更新は3~4日に1記事程度を目安にするとよいでしょう。

コミュニケーションが取れる仕組みと迅速な対応

自社に興味を持ったユーザーとコミュニケーションをとれる仕組みを構築しておくことも重要です。例えば、ユーザーがさらに詳しく情報を知りたいと思っても、窓口がないと問い合わせを行えません。貴重な潜在候補者を逃してしまうことになります。同様に、問い合わせに対して迅速に対応できる体制を構築しておくことも重要といえるでしょう。何日も返信がないと、潜在候補者に悪い印象を与えてしまいます。

採用オウンドメディアで採用活動の課題を解決

潜在候補者をターゲットに、仕事の取り組み方や企業の価値観などを発信するWebサイトを採用オウンドメディアといいます。採用オウンドメディアの主な目的は、求職者が求める情報を提供することでファンを増やして応募に結び付けることです。多くの企業が採用オウンドメディアを活用して、採用活動上の課題を解決しています。採用ミスマッチを失くしたい、応募数を増やしたいなどの希望がある方は、採用オウンドメディアに注目するとよいかもしれません。